「お前達はいったい・・・」


カズヒコはその光景に驚きながら三人に言った。


「僕達は単なる自己満足のためにやっている少年少女ですよ。」


シンジは少し照れながらカズヒコに言った。











この後カズヒコはシンジ達の組織【ジャッジメント】の一員になるなんて思っても見なかっただろう











そしてシンジ達もここまでうまく行っていたので成功すると思っていた











しかしこの油断がマナに怪我をさせるなんて思っても見なかっただろう











この出来事はマナに怪我をさせる15分前の出来事だった











第二の人生は霊能力者!?



第十三話「救出作戦 中編」



シュウジ
























「どうする?このままじゃ俺たち死んでしまう!!」


「どうするって言ったってこんな状態じゃね。」


シンジ達が今回助けようとしている少年兵達、ムサシが皆に言うがそれをマナに話を折られてしまう。

現在シンジ達の侵入により激戦区と化した施設は少年兵達の耳にもすぐ入った。

しかし武器を持っていないので逃げることも戦うことも出来ない彼らは一箇所に集められていた。

その人数は20人程度いる。


「何もしないままじゃ犬死だぞ!!?」


「でも武器も持っていないのに何かしろって言われても・・・」


「うっ!!」


ムサシはマナの言葉にも引き下がらず皆に問いかけたがそれもケイタに厳しいツッコミを貰う。

ムサシはそのツッコミには耐え切れなかったらしく下を向いてしまう。

部屋の雰囲気は一気にネガティブモード全開だった。

少年兵達が、自分はもう死ぬんだ、とあきらめかけていた瞬間、鍵の掛かっていたドアが開いた。



バキャ!!



鍵を開けずに無理やり力任せに開けたのでなんともいえない金属音が鳴り響いた。

少年兵達は死を覚悟したがそれは杞憂に終わった。

其処にいたのは少年兵達の指導を担当している天津カズヒコと知らない少年少女がいたからだ。


「おい、お前らこの施設から出たいんだったらついて来い!!

 時間がないから今すぐ決めてくれ!!」


銃声や爆発音が近くで起こっているとすぐにわかった。

シンジとアキはこの部屋にいるがセイはマシンガンを持ち隠れながら撃っている光景が目の前にあるからだ。


「どうする?」


「早く決めてくれないと困るんだけど。」


シンジとアキは少年兵達に聞くが頭の中が混乱しているのか返事は返ってこない。


「さっさと決めろ、早くしないと死ぬぞ?」


セイは眠らした軍人から盗んだ手榴弾の安全ピンを抜き銃声が聞こえるほうに投げつける。

5秒ほどして爆発音が聞こえる。

その間軍人の撤退命令など聞こえてきている。


「時間切れ、行くぞ。」


セイは少年兵達の答えを待たずに対戦車用ミサイルを撃って倉庫のほうに走り出した。

爆発音と共に少年兵達は走り出した。

シンジとアキも庇うように走り出す。

カズヒコはこの一見無茶なセイの行動に感心していた。


「(あのまま俺が説得しても2分は掛かったな。)」


圧倒的に人数が少ない彼らにとって最悪なのは増援を呼ばれるのとである。

よって素早く行動しないと死ぬ確率がどんどん増えていくのである。

だからあえてセイは時間を区切りわざと時間切れと言い走り出したのだ。

この行動で大概ついてくるとセイは知っていたのだ。


「(俺も急がなきゃな!!)」


カズヒコはシンジ達を追いかけ走り始めた。
























「早くこれに乗って!!」


倉庫に到着したシンジ達は装甲車を指差しながら少年兵たちに言いシンジは後方に敵がいるか確認する。

カズヒコが走ってくるのを確認するとシンジは車の運転席に乗りエンジンをかけ始めた。

少年兵が次々と乗っていくが次の瞬間ロケットランチャーが倉庫に当たったらしく其処には大きな穴が開く。

その衝撃で鉄骨が吹っ飛び運悪く少年兵の走っていたほうにいってしまう。


「早く乗って!!」


アキもここで魔法を使うと自爆する可能性が高く使えなかった。

長距離魔法を使っても良いのだが敵の姿が炎で良く見えず下手をすれば仲間にも当たってしまうので駄目だった。

鉄骨は一人の少年兵に当たってしまった。


「「マナ!!!!」」


「くそ!!」


シンジはすぐさま車から降りマナに向かって走る。


「他の奴はさっさと乗れ!!」


立ち止まっていた少年兵達にセイが珍しく大きな声を出す。

それにより少年兵達はセイの気迫に走り出す。

セイもマナに向かっていく。


「シンジ、文殊で応急手当をしろ。」


マナを一目見たセイはシンジに言った。

マナの容態は重症だったのだ、足の骨などは複雑骨折、内臓も痛めたのか口から血を吐いている。


「わかった。」


シンジは双文殊を三個取り出してマナに治療し始めた。

『麻/痺』『完/治』『輸/血』

これを駆使してもマナの容態は良くならない。

セイが言った「応急手当」とはシンジが文殊で治療しても完治しないと予測していたからだろう。


「「マナ!!大丈夫か!?」」


ケイタとムサシは必死に声をかけるがマナから返事はない。


「行くぞ、早くしないと全員死ぬ。」


セイはそういってマナをお姫様抱っこすると装甲車のほうに走り出した。


「おい!待てよ!!」


ムサシはお姫様抱っこが気に入らないのか怒りながらセイの後を追う。
























バスの運転席にはいつの間にかカズヒコが乗っていて発進準備を整えていた。


「よし!全員乗ったな!!」


カズヒコは皆にそういって装甲車を発進させ倉庫を出るが其処には戦車やヘリなどが待ち構えていた。


「そのまま突っ切ってください!!」


マナが怪我をしたことにシンジは完全に怒っていた、自分に対しても。

余裕だと思っていたがそのおごりでまたマナが傷ついた。

自分はバカだ!!!と・・・・

シンジは文殊を一個取り出し『爆』を形成し窓から前に投げつける。

文殊は戦車の下に落ち爆発し近くにいる戦車もそれにつられて爆発を始めた。

それによりバスの前には道が出来うまくすり抜けることが出来た。


「そのままアクセル全開で!!」


シンジは悲痛の顔で必死にカズヒコに指示を出していた。
























[天空魔法・流星千華]



アキが魔法を発動させ空に飛んでいるヘリを打ち落としていく。

七色に輝く閃光が襲う名の通りの千の閃光はヘリを一機も逃さずにコクピットを貫いていた。

セイとアキは現在バスの上にいる。


「ハッキングは?」


「無理、旧式すぎてヘリまで自爆をさせられない。

 まあ施設はこうだけど。」


セイはパソコンのEnterキーを押すと施設の方角は大きな爆発音と共に火の海になっていた。

ミサイルなどがあるのでしばらくは炎上したままだろう。


「義体化した連中の記憶の改ざんは完了。

 戦車の照準も狂わしといた。」


「これで一安心ね。」


「あの女の状態以外な。」


「・・・ええ・・・」


アキは悲痛の顔で、セイは相変わらずの無表情だった。

空は星一つ見えなく不安を強調させるような闇のようにアキには見えた。


「(あのままじゃ助からないな。)」


セイはマナの容態を冷静に分析していた。

口に出すことはなかったが・・・・











その後シンジ達は逃げ切ることが出来たがマナの容態は悪くなる一方だった











そしてマナには二つの選択を迫られる











一つは全身義体化すること











もう一つは人間をやめることだった













前話へ 次話へ エヴァ自作へ